農業

農業を始めるなら個人事業主と法人どちらから始めた方がいいの?〔個人事業と法人のメリット・デメリット〕

ぼんくん
ぼんくん
農業始めるときは、個人事業と法人どちらから始める方がいいの??
詳しく教えてよ!

会社を辞めて独立したい!!けど・・・

農業を始めるなら、個人事業主と法人ってどちらから始めた方がいいの?

個人事業主と法人のメリット・デメリットって?

そこで今回は、個人事業主と法人について説明していきます

農業を始めるなら個人事業主と法人どちらから始めた方がいいの?
〔個人事業と法人のメリット・デメリット〕

個人事業主と法人の違いとは

個人事業主と法人の違いとは、簡単に言うと、「社会からの受ける信用」「設立方法とそれにかかる費用」「資金の扱い」です。

大きく異なる点については、下表の通りです

  個人事業主 法人(会社)
「社会から受ける信用」 名称は『屋号』といい、税務署へ届け出の際に必要な愛称程度のもので、社会的な重みはない 名称は『商号』といい、法務局への届出に欠かせないもので、社会的な責任があり、重みがある
「設立費用とそれに掛かる費用」 税金関係の手続きだけで済むので自分ひとりでも十分行える。費用もあまりかからない 法務局への設立登記など、各種手続きが複雑。手続き費用等に20万以上はかかる。一人でもできない事はないが、複雑なので、司法行政書士に依頼するとさらに費用が掛かる
「資金の扱い」 お金の出し入れにはそれほど細かい制約がない 資本金となったお金は、勝手に出し入れできない。出資した個人に返済されない

 

個人事業主と法人のメリット・デメリット

:お得  :お得じゃない

【税金面では】

所得にかかる税金   個人事業主  法人

所得にかかる税金は法人の方がお得です。個人事業主の場合、農業で得た売上から必要経費を差し引いた残りが「所得」となります。これを事業所得といい、これに対して個人の所得税や住民税が課されます。一方、法人の場合、農業で得られた売上は、社長個人の者ではなく、会社の売り上げとなります。社長はその売上の中から役員報酬という形で会社から毎月一定額の給料を受け取ります。この給料から所得税や住民税が課されます。つまり、現在会社員として働いている人と同じように、給与として受け取れば給与所得控除の分、法人の方が有利となります。(給与所得控除とは、会社から給与を貰うサラリーマンは収入によって一定の割合を必要経費として認めるという制度です)

 

消費税の免税   個人事業主  法人

消費税の免税は個人事業主の方がお得です。個人事業主でも法人でも消費税を支払うのは一緒です。ここで注目すべきは、個人事業主も法人も設立した初めの2年間は消費税が免税されます。(注)設立時の資本金が1000万以上の会社を除く。 つまり、個人事業主で農業を始め、2年間の免税処置を受ける。さらに2年後に法人成すれば2年間の免税処置を受けることができる。計4年間の免税処置を受けることができるということです。かなりお得ですよね!ただし、売上が1000万円を超えた場合は、原則的に消費税の免税が適用されないので注意してください。また、2年間というのは、事業年度ですので、例えば、4月に事業を開始し、10月に決算(事業年度)とした場合、免税期間が1年半となりますので、企業時期と決算時期に注意して企業するようにしましょう!

 

赤字の繰越控除   個人事業主  法人

赤字の繰越控除は法人の方がお得です。個人事業主の会計期間は、1月1日から12月31日までです。一方、法人の場合は、決算時期は、自由に決められます。4月1日を開始日とした場合は、4月1日から3月31日までの1年間が会計期間となります。個人事業主も法人もこの会計期間中に生じた赤字を繰越す事が出来ます。しかし、この赤字繰越期間が個人事業主と法人では期間が異なります。個人事業主は3年間、法人の場合は、9年間繰越すことができます。

つまり!

上記の通り、個人事業主の赤字繰越3年で700万に税金がかかるのと、法人の赤字繰越9年で100万に税金がかかるのでは、どちらがお得か一目瞭然ですよね!

【経費面では】

起業設立費用は   個人事業主  法人

起業設立費用は個人事業主の方がお得です。法人を設立する場合、様々な費用がかかります。・会社印 ・約款を公証人役場で認証を受ける費用 ・法務局への登記費用など、最低20万円はかかります。この書類作成は専門的な知識が必要となるため複雑で、行政・司法書士へ依頼する場合はさらに費用が必要となります。30万程度は必要となります。一方、個人事業は、税金関係の手続きだけで済むので自分ひとりでも十分行えます。

支出の処理は   個人事業主  法人

支出の処理は個人事業主の方がお得。法人の場合、当たり前のことですが、個人的な支出に会社のお金は勝手に引き出すことはできません。一方、個人事業主の場合、個人の支出であると意思表示すれば経費としては認められないものの、口座から自由にお金を引き出す事が出来ます。お金の出し入れには細かい制約がないので個人事業主の方が緩いといます。

社内規定を作れるのは   個人事業主  法人

個人事業主は社内規定が作れないので、法人の方がお得です。社内規定を作れば、様々なものが経費として計上できるようになります。しかし税務は、社内規定の内容にはうるさいのしっかりとした、社内規定を作るようにしましょう。社内規定によって、社宅手当や旅費規程、慶弔規定など、経費として計上することができます。例えば旅費規程で、出張すれば1万円の手当を出しますと旅費規程で定めれば、その手当は会社の経費扱いとなり、さらに、個人は所得税が課税されません。もちろん、極端な高額な金額としてはいけません。その他にも、慶弔規定を定めれば、身内の冠婚葬祭等の個人的な支出も経費として計上できます。

 

【様々な手間は】

起業の手続きは   個人事業主  法人

起業の手続きは個人事業主の方が楽です。個人事業を開業する時は、各都道府県・市町村に「個人事業の開廃業等届書」を提出します。その他、家族に給料を支払い、経費とする場合は、「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出する必要があります。ほかにも、家族以外に従業員を雇う場合に提出する、「給与支払い事務所等の開設届出書」や、ハローワークへの雇用関連の手続きが必要となる場合がありますが、基本的にそれほど手間はかかりません。一人でも十分できます。

しかし、法人を設立する場合は、様々な手続きが必要となります。「約款の認証」「登記」「税務署への届出」「各都道県市区町村への設立届出」「健康保険、厚生年金保険への新規届出」「労働基準監督署への労働保険成立届」「ハローワークへの雇用保険適用事業所設置届」「その他公的機関への届出」「預金口座開設」「代表印の作成・登録」等々、法人を設立するには様々な手続きが必要になります。この手続きは複雑で、専門的な知識がない人が行うにはかなり厳しいと言えます。

 

経理作業は   個人事業主  法人

経理作業は、個人事業主の方が楽です。法人にすると、法人の財布と個人の財布はしっかりと分ける必要があります。当たり前ですが。個人事業主の場合は、事業で発生した収入と支出をしっかり押さえていれば問題ありません。(単式簿記) 一方、法人は、複式簿記でなければなりません。複式簿記は貸方・借方というが概念を用いて、複雑に帳簿をつける必要があります。

事業継承は   個人事業主  法人

事業継承は法人の方が楽です。個人事業主の場合、事業を継承するときは、個人の口座も事業用の口座もどちらも一個人の資産ですので、すべてが相続の対象となり、相続税が課せられます。一方、法人は、個人の資産と会社の資産は別物なので、相続に関わる税金は個人の資産のみとなります。

 

【信用があるのは】

資金調達するなら   個人事業主  法人

これは説明するまでもなく、法人の方が有利です。銀行から融資を受ける場合、銀行は、事業の状況はどうか。赤字経営となっていないか。将来見込みがあるかなどを重視します。その判断となるのが財務諸表で、会社であれば毎年作成していますので、すぐ提出できますが、個人事業主は作成していなのですぐに提出することができません。

求人案内を出すなら   個人事業主  法人

求人案内を出して集まり安いのは断然、法人が有利です。これは当たり前の話ですが、あなたが会社はを選ぶとき、個人事業主か法人どちらかを選ぶかと言えば、間違いなく法人の方を選ぶでしょう。それは、法人の方が社会保険等の制度がしっかりしていて、安心安定を望めると思うからです。

農業を始めるなら個人事業主から?法人から?

個人事業主と法人と比べ、税金面、経費面、信用面から法人の方がいいのは間違いありません。しかし、農業を開始する場合、個人事業主から法人成した方が免税面から言って個人事業主から始めた方が賢いです。もちろん、収入によってこれは変わりますが、一年目から1千万以上の収入がある見込みがある!と自信がある方は法人からスタートしてもいいかもしれませんが、やはり個人事業主から始めた方がいいのではないでしょうか。